キャンプ(林間/臨海学校)

2010年、6年生からハワイのPunahou School に通い、卒業後は日本の大学の国際教養学部に通っています。ハワイでの高校生活や、普段の生活を通して感じた事、体験した事をみんなとシェアしたいと思います。

私がプナホウに通い始めたのは6年生なので、それ以前に関しては詳しく知らないのですが、プナホウの中等部では毎年、高等部では1回(+完全任意1回)自然の中での校外学習が行われます。

高等部の完全任意のキャンプは少し趣向が違いますが、他の活動は学年全員参加とはいえ、友達と2泊3日を過ごせるので楽しみにしている生徒は多いです。電子機器の持ち込みができないので(携帯電話だけは写真撮影と連絡のため持ち込み可)、ゲームやパソコンが大好きで部屋の中で過ごすのが至福の時、という人には少し辛いかもしれませんが・・・。

6年生で山越え

はい、サブタイトル通りです。なんと私たちの学年だけ、6年生の時にキャンプ場に辿り着くために、山を1つ越えなければいけませんでした。翌年以降の活動の一環として導入できるかどうかのテストランだったようですが、6年生の短い脚と少ない体力では本当に辛かったので、結局廃止になりました。

仲間意識と精神力を鍛える活動だったのでしょうが、山1つに10時間弱かかったので、家に帰りたい気持ちを高めただけのような気がします(苦笑)。
現に私もこの長すぎるハイキングがトラウマとなり、5年後の12年生で楽しい経験をするまでハイキングが大嫌いでした・・・。

場所は「Camp Timberline」と呼ばれる、北海岸の山の中にあるキャンプ場でした。結構古い施設で、男子が泊まったロッジなどは改造された元馬小屋でした・・・。

林間学校ではランダムに分けられた約12人ずつの班での活動が多く、友達と離れてしまったら新しい人と友達になる努力をするしかありません。班ごとに、アーチェリーやハイキング、「trust activities」と呼ばれる活動をしました。

アクティビティは、みんなで協力しなければクリアできないものがほとんどです。例えば、班のみんなが集まってランダムに誰かの手を掴みます。その状態で繋がれた手の下をくぐったり飛び越えたり、ターンしたり工夫して綺麗な輪を作ります。その他、1人が台の上に後ろ向きに立ち、下で編み手を作っているみんなの所に背中から落ちる、などのアクティビティが豊富にありました。

結果的に6年生の野外活動はあまり好きになれませんでした。楽しいこともあったはずですが、私はもう行かなくていいかな・・・。山越えが強烈すぎたという事もありますが、制約が厳しくてあまり自由に楽しめなかったのも大きいと思います。就寝時間が21時と早く、1日外で汗をかいて活動しても就寝時間を過ぎたらシャワーも浴びられませんでした。これには、女子の苦情が殺到しました。ご飯がおかわりできなかったのも大きかったです。ずっと外で活動しているとお腹が空きますからね・・・。

7年生は日帰り!

7年生は日帰りですが、年に3回校外学習が行われます。こちらはどちらかというと遠足に近い印象がありますね。

そのうちの1回は、作業がとても面倒な事で有名なタロイモ牧場を訪問して、1日お手伝いをしました。タロイモはハワイの伝統的な食べ物の1つなので、実際に体験する事で歴史の理解を深めることができます。

海に行ってみんなで海水浴をした事もあります。簡単にですが、ライフガードのトレーニングもしたので、一応教育的な意味もあったのでしょう。トレーニングは本当に簡単なものだったので、ほとんどの時間は海で遊んだり、先生達が買ってきてくれたピザや缶ジュース、チリ&ライス、フルーツなどを食べてのんびり過ごしました。

6年生の過酷な体験から一転、チャレンジしやすい日帰りの遠出で楽しかったです。

8年生は海で!

8年生の臨海学校は「Camp Mokule’ia」という北海岸の海にあるキャンプ場で行われました。この経験を経て野外に泊まるなら絶対山より海だと思いました。
涼しくて綺麗で、ドアを開けたらすぐそこに海があります!いい事ばっかりですね!

ここの食堂で提供されていた食事、特にパン類が美味しかった記憶があります。友達とみんなでパンだけ何回もおかわりしました。屋外でアクティビティをしていると、お腹がとても空くのでご飯が美味しいのは嬉しかったです。

主な内容は6年生の時と似たようなものでしたが、アクティビティの種類は増えました。例えば、タイトロープの上に12人くらいのグループ全員で協力してバランスをとったり、夜に懐中電灯を使って鬼ごっこしたり、キャンプファイヤーを囲んで歌ってマシュマロを焼いたりしました。

アクティビティが増えたにもかからず、この時は自由時間がとても多かったです。自由時間は海で遊んだりトランプをしました。トランプをし過ぎて全体ミーティングに参加できず、持っていったトランプは擦り切れましたが、トランプのおかげで楽しさが5倍位増したのは過言ではありません。

高等部

高等部では中等部と比べて、校外学習が格段に減ります。最初の林間学校(これが最後の林間学校になる人もいます)は高校初年度の9年生が始まる前に、学年全員が4つのグループに分けられ、夏の間に1泊2日で「Camp Kuleana」というキャンプ場に行きます。

この野外活動は同級生との仲を深めることが目的なので、自由時間があまりなく、中等部と同じようなアクティビティをして過ごします。高等部からプナホウに入学する生徒もいるので、その生徒達がプナホウにうまく溶け込めるように、学年が始まる前に友達ができるように、という配慮もあります。期間は1泊2日、それも2日目の昼には帰宅するので、あっという間のキャンプでした。

完全任意の林間学校は、高等部在籍中は何時でも参加可能です。抽選で行った事ない人が優先されますが、授業を2日間休まなくてはいけないので、行かない人も沢山います。提出物の期限を延期したりテストを早めに受けさせてくれたり、先生たちもサポートしてくれますけどね。

完全任意の林間学校は冬と春の年2回開催されます。ほとんどの参加者は最後の思い出作りに、とホロク(記事はこちら)の時と同じように12年生で参加します。かくいう私も「せっかくだから」と12年生の時に参加しました。

この林間学校の大きな目的は信頼関係を築くことです。毎晩グループで集まって今までの人生の話とかしますし・・・。ここで聞いた事は外では話せないという決まりがあるので、沢山の人が抱えている悩みなどを話します。これから高校、大学と自分で判断して人生を歩んで行く時に1人で思い詰めたりしないように、正しい決断ができるようにアクティビティを通してのガイダンスもあります。

最後に・・・

林間学校や臨海学校などの校外学習では、みんなで協力して行うアクティビティがいっぱいあります。全員が協力しないとクリア出来ないので、協力は必要不可欠です。

普段なら恥ずかしいと遠ざかってしまう遊びや活動も、林間学校ではみんな積極的に取り組みます。キャンプの特別な雰囲気がそうさせるのでしょう。アウトドアが嫌いな人もいますし、面倒だと思ってしまう生徒もいますが、みんなキャンプでの協力の必要性を理解していますし、友達が好きなので、キャンプだけではいつもの日常生活と違うと割り切って、楽しんでいる人が沢山います。