サマースクール
2010年、6年生からハワイのPunahou School に通い、卒業後は日本の大学の国際教養学部に通っています。ハワイでの高校生活や、普段の生活を通して感じた事、体験した事をみんなとシェアしたいと思います。
毎年小さなスケジュールの違いはありますが、プナホウでは大概6月の初めに夏休みに入ります。新しい学年は8月の終わりに始まるので、夏休みは約3ヶ月弱とかなり長い期間になります。
高校生のサマースクール
3ヶ月の長い夏休みを、ずっと何もせずに過ごす高校生は少ないと思います。高等部の生徒の大半がサマースクールに行くからです。サマースクールで取った授業も卒業に必要な単位として認定されるので、普段の授業の負担を減らしたい人や、単位を落としてしまい、再履修が必要な人、単純に友達がみんな通っているから一緒に行く人など様々ですが、ほとんどの生徒にとってプラスになります。
小中学生のサマースクール
両親が共働きの場合、日中に働く親の負担を軽くするため、高等部の兄弟と一緒にサマースクールに通う小中等部の生徒もいますが、小中等部のサマースクールはマジックやクッキング等のレクリエーション系の授業が多く、単位も貰えません。しかも学費は変わらず高いので、サマースクールに通う小中等部の生徒はあまり多くありません。
小中等部のサマースクールは他校の生徒も参加することができるので、プナホウに入りたいけどまだ受験可能な年ではない生徒、受験して落ちてしまった他校生がプナホウの小中等部のサマースクールに通うこともあります。また、サマースクールで教える先生のほとんどがプナホウで将来教えたい、いわば研修中の先生達なので、プナホウの教室と設備、プナホウ認定の授業である事以外は在校生にはあまり利点がありません。
小中等部のうちは夏休みの3ヶ月間、思う存分ダラダラできると言う事ですね(笑)。
サマースクールのシステム
サマースクールではいつものスケジュールシステム(「Punahou Academyの時間割」参照)は使いません。5〜6週間の間、1科目だけを学びます。この期間に1学期分、または1年分(2学期分)の授業を受けて単位をもらうシステムなので、1つの教科に集中的に取り組むことになります。
履修可能な授業は国語、歴史、数学、科学、美術の5教科です。体育と語学はサマースクールでは選ぶことができません。サマースクールでは、通常の学期中に履修可能な授業全てが必ずしも履修できる訳ではないので、注意が必要です。
文系と美術の授業は5週間で1学期分、理系の授業は6週間で1年分の単位がもらえます。
更に、科学の授業以外は、全て毎日8〜12時の午前中4時間の授業です。科学の授業は実験も必須なので、火木の週2日間、13〜15時の午後の部もあります。
サマースクールは半日授業!
基本的に授業が半日しかないのは、気持ちの面でとても楽です。ハワイでは朝早くから動き始めること多いので、8時までに学校に着くことはそれ程苦ではありません。通常時、7:30開始の授業を受けている生徒もいますからね!半日授業なら「4時間頑張ればその後1日遊べる」という考え方です。
確かに、1学期分や1年分を1ヶ月半で学習するので、つめこむ量がとてつもなく、課題も多いです。
でも、夏の雰囲気がみんなの気持ちを盛り上げてくれて、ほとんどの生徒がそれ程ストレスを感じずに、比較的穏やかな気持ちでサマースクールに通っています。
朝コーヒーを買ってちょっと遅れてきたり、授業中もちょこちょこと休憩をとったり、授業自体も普段より開放的な雰囲気です。 期間が短いので授業の評価が少し甘いことも、リラックスした空気に繋がっているかもしれませんね。
夏だから頑張れる
サマースクールでは、通常の学期で単位を落としてしまった授業を再履修する事も可能です。次年度で履修する予定のクラスをサマースクールで終わらせて、新年度は1つ上のクラスを履修する事もできます。
普段のストレスを軽減するため、サマースクールで苦手なクラスを集中的に終わらせる生徒もいます。他にも、「学期中に他のクラスも履修したいから夏の間に何かとっておこう!」という生徒もいます。
サマースクールは制度、雰囲気の両面で自由度が高いです。
さらに、夏はハワイでは年度が変わる季節でもあり、常夏のイメージと最大限にマッチするからなのか、みんなのやる気がとても高まる時期でもあります。きつい授業でも陽気な気持ちでこなしてしまいます。これは友人にも共通している事なのですが、 サマースクールは学期中より格段に精神的に楽です。
少し形容しがたい感覚ですが、これはほとんどの生徒が感じていると思います。朝きっちり勉強して、午後から夜は遊ぶ!ハワイの学生が大事にしているメリハリが一番体感出来るからでしょうか?