授業紹介 – アメリカ文学 –
2010年、6年生からハワイの Punahou School に通い、卒業後は日本の大学の国際教養学部に通っています。ハワイでの高校生活や、普段の生活を通して感じた事、体験した事をみんなとシェアしたいと思います。
アメリカの著名な作家が書いた古典などを元に授業を進めるコースを、プナホウでは「American Literature(アメリカ文学)」と括っています。けれど、「American Literature」は中々壮大なテーマなので、文献や資料も沢山あり、とても1つのコースでカバーしきれる内容ではありません。そのため、プナホウでは小さいテーマごとに区切っていろいろなクラスを展開しています。
プナホウ・アカデミーを卒業するためには、「American Literature」の単位を取得する事は必須ですが、生徒の趣味や興味のある学問分野に応じて、様々な種類の「American Literature」のクラスから選ぶことができます。
例えばどういったテーマがあるの?
例えばジャズ・エイジ(1920年代)の頃に出版された本の多くは、アメリカがその時代に経験した、かなりの好景気と文化の進展をテーマに書かれています。
こういったテーマや、この時代の物語に興味のある生徒は「American Literature: Jazz Age(アメリカ文学:ジャズエイジ)」のクラスを選択します。
また、アメリカン・ドリーム(解釈は人によって様々ですけど、アメリカにいる人なら誰でも己の幸せを追求出来るという権利)を夢見た人々や失望した人達の作品を扱うクラスもあります。
「American Literature: Dreams and Disillusions(アメリカ文学:夢と幻滅)」という名前のクラスです。
今も昔も、時代や人が変わってもアメリカが掲げるアメリカン・ドリームは世界の人々に影響を与え続けています。それはどうしてなのか、この夢に対しての各々の解釈などを、授業を通して考えていきます。
クラス風景
「American Literature」のクラスは10人ほどのちょっと小さめなクラスで行われます。授業内容は、宿題として対象の作品を一部読んで、読んだ部分について先生から提示された質問に答えます。そして、次のクラスでクラスメイトと読んだ内容について、何を思ったか、作中に出てくる抽象的なシンボルは何を表すのか、などをディスカッションします。先生も交えてみんなで話し合う感じになります。
これを毎クラス繰り返していくと、結構な量の文章を読む事になります。読むだけでなく、質問に答えて、クラスのみんなとディスカッションをしないといけないので、読解力や感じた事を上手く言葉にする能力も求められます。
クラスは半年の期間で、その期間中に約6冊の本と6つ程ポエムを読みます。
最後に・・・
「American Literature」 は抽象的表現が多くて少々読み辛く、チャレンジしにくい分野ではありますが、アメリカの歴史と文化の進歩を学ぶには最適です。様々な事件、行動、革命、交差する想いを経てアメリカは成り立ってきたのだな、とクラスを通して実感する事ができます。