ハワイの高校受験
2011年に高校1年生からハワイのMid-Pacific Instituteへ留学し、卒業後帰国。現在(2017年)は都内私立大学の法学部に通うMさん。これからハワイ留学を検討する方とその保護者のために、体験談をシェアしてくださいました。
思ったよりもふんわりとした状態で留学に踏み切ったMさんですが、入学試験や留学手続きはやはり大変だったはず。煩雑な手続きをどうやって乗り切ったのか、Mid-Pacificへ留学した際の実体験を伺いました。
1. Mid-Pacific Institute
何故Mid-Pacific?
まずは学校について聞かせてください!ハワイにはたくさんの私立高校がありますが、その中でなぜMid-Pacificを選んだのですか?
Mid-Pacificを勧めてくれたのは父です。当時の僕は調べ方も分からなくて、ハワイにどんな高校があるのかもよく分かっていませんでした。父を信頼していたので、勧められた学校に決めましたが、今思えば大分受け身ですよね・・・。
Mid-Pacificってこんな学校!
確かに中学3年生が海外の学校の情報収集をするのは、少し難易度が高いかもしれませんね。実際に通ってみて、Mid-Pacificの校風はいかがでしたか?
自由で、生徒主体を徹底しています。様々な選択肢を提示してくれて、興味を持って学ぼうとする生徒をしっかりサポートしてくれました。その点は僕の性格によく合っていたと思います。また、Mid-Pacificは国際的な生徒の受け入れにとても積極的です。
学校のポリシーとか標語のようなものがあれば教えてください。
100年以上の歴史を誇るMid-Pacific Institute
「Innovators, Artists, Individuals」を学校のポリシーとして掲げています。インスピレーションや挑戦を重視する柔軟な姿勢でした。ハワイで有名な私立学校にIolaniとPunahouがありますが、Iolaniは大学進学にとても力を入れていて、Punahouは何でもそつなくこなす秀才系といった感じで、Mid-Pacificとは少し系統が違うようです。Mid-Pacificは何でも生徒の主体性に委ねるので、進学のサポートなどはそちらの方が手厚いかもしれません。
やはり私立の学校はそれぞれに特色があるんですね。「留学するならとにかく学力が高い学校へ!」と考える保護者の方は多そうですが、お子さんにあった校風の学校を選択する事が留学成功への第一歩のようです。
2. 日本からハワイの高校を受験する
え、日本で受験できるの?
実際にMid-Pacificを受験する時は、試験のためにハワイへ行ったんでしょうか?
いえ、日本で済ませました。Mid-Pacificのエージェントの方が日本にいて、日本からの受験の窓口になっています。手続きは全てその方が管理するので国内で済みますし、インタビューも日本でMid-Pacificの卒業生が行います。
お父さん有難う!
ハワイへ行かずに受験できちゃうんですね!しかも日本で手伝ってくれる方がいるなんて、とても心強いです。もちろん日本語でサポートしてくださるんですよね?
はい。ただ、手伝ってくれましたが、結局のところ実際に大量の書類を読んで理解してサインして・・・という作業は親がやらなきゃいけないんですよね。他にも現地の銀行口座開設など、直接学校とは関係のない手続きもあります。僕の場合は父が全て行いました。その点で親の英語力は大事かもしれません。
建校時からの校舎
日本に学校職員がいるとはいえ、手続きを代わりにやってくれるわけではないんですね・・・。やはり親御さんの協力が不可欠という事ですね。
そうですね。あとは親の行動力も大きいかな。父はその点すごかったと思います。ハワイへの高校留学の情報って当時は少なかったし、僕たちにはツテもありませんでした。でも父は情報がないからと諦めませんでした。
入学後に知ったんですが、留学生のほとんどは現地にコネがあって、それを使って来ていたんです。留学において情報はとても大事ですが、情報量には結構格差があります。自分は十分に情報を持っていると思っていても、常にアンテナを張ってることが大事だと思います。
情報収集といえば、ハワイの私立学校はスクールフェアを開催するなど、学校を知ってもらうために様々な機会を提供していますよね。オープンスクールなど、学校の下見や体験は参加しましたか?
スクールカラーの緑の近代的な校舎も
留学を決めた時期や日本の学校の関係で僕は行けませんでしたが、父が飛び込みで学校を訪問して資料を集めたりしてくれました。本当に、父の協力なしに留学は実現しませんでした。
お父さん大活躍ですね!これを読んでいる保護者の方はプレッシャーを感じてしまうかもしれません・・・。
試験の内容ってどんな感じ?
実際の試験の内容を教えてください!
エッセイとインタビューです。エッセイは志望理由を書くもので、中学の成績書の英訳と一緒に提出しました。インタビューは先ほどのエージェントさんのところで、Mid-Pacificの卒業生を相手に行いました。
当然ですが、試験内容は学校によります。インタビューだけとか、TOEFLの提出が必要な学校もあるみたいですね。
アメリカの高校受験はSSATという試験があると聞いたんですが、それは受けましたか?
渡米した直後のMさん
僕はSSATは受けていません。SSATは、ローカルの生徒と同様に受験しなくてはならない学校で使うことが多いですね。
試験の種類でいえば、インターナショナルな生徒を別枠で採っている学校では、SLEPという試験を採用しているところもあります。あまり馴染みがないかもしれませんが、SLEPでは学業全般ではなく、英語能力だけを見る試験です。
結構学校によって試験科目や内容は違うんですね。SSATやSLEPなどの試験はいつでも受験できるワケではないので、志望校の試験内容を確認して、計画的に受験準備をしなければならないですね。
3. 滑り止めの受験
備えあれば憂いなし
高校受験では本命の他に、「滑り止め」を受験することが一般的ですが、Mid-Pacific以外にハワイの高校は受験しましたか?
しませんでした。僕も父もMid-Pacific以外の選択肢は考えていませんでした。
思い切りがいいですね!日本の高校はどうですか?
日本の高校は受けました。セーフティネットは必要です。ただ、日本の高校受験、入学はアメリカよりも時期が早いので、入学金を払ったりしなきゃいけないんですよね。
4. おまけ
ちなみにですが、Mid-Pacificって入試で足きりとかはあるんでしょうか・・・?
はっきりとは分かりませんが、多分無いんじゃないでしょうか。入学時には、日本の中学生の平均以下の英語力の友人もいまし。そんな彼も努力の結果無事卒業できました。普通の公立の中学3年生のレベルで全く問題ないと思います。
僕の知っている限りでは、同期や後輩にもインターナショナルスクール出身の子もいませんでした。英語の実力はごくごく普通、もしくは苦手な人も結構多かったので、心配しなくても大丈夫です。
入学時の英語力よりも、在学中の努力が大事という事ですね。「留学なんて頭が良くなきゃ上手くいかない 」と思っている方、もう言い訳はできません!要はやる気と努力のようです。
というわけで、今回はここまで!Mさん、ご協力有難うございました。
「留学前」編からちらほらと見えていたお父様が、ここに来てかなりのキーパーソンに!海外生の受け入れに積極的で、体制が整っているMid-Pacificでも、保護者が対応する事柄はたくさんあるようです。
お父様の強力なサポートで無事Mid-Pacific留学が決定したMさん。次回からは現地での生活についてお聞きします!