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アメリカの大学に出願するSATまたはACTを必要としない大学が増加。

コロナ禍に入り早くも3年目を迎えようとしているハワイ。毎年3月に開催していたホノルルフェスティバルは早くも3度目の中止となった。このフェスティバルには多くの日本人旅行客がやってきて、カラカウア通りをパレードで練り歩くものだが、昨年の時点で既に22年の中止を発表していた。ハワイのコロナ数は、12月中旬より増え始め連日3000人から 4000人という最多記録を更新。直近7日間の新規陽性者が、人口10万人当たり2100人とハワイは報告されているので、人口比率を考えると東京の10倍以上の感染者数という状況。昨今は、看護師が足りなくなってきたことからアメリカ本土から臨時で1000人単位で看護師を呼ぶなど医療が逼迫している状況である。

そんな中、アメリカの大学の入試方法が変わってきている。ハーバード大学はこの度、「パンデミック時代の方針を延長し、今後4年間の入学にSATまたはACTスコアを必要としないことを発表した」とAxiosのブライアンウォルシュは報告している。これにより、標準化されたテストを必要としない学校の割合は、パンデミック前の約45%から現在は約80%にまで上昇した。反テスト運動の支持者は、SATや他のテストは裕福な白人やアジア系アメリカ人の学生に偏っていると主張している一方、テストを維持する支持者は、課外授業やエッセイに重点を置くと、裕福な志願者にさらに大きく傾く可能性があると述べている。

今までSATやその他の標準化されたテストは、戦後のアメリカの実力主義の構築の重要な構成要素であったが、そのシステムがコロナ渦によりゆらき、大きく変わりつつある。実際課外授業やエッセイに重点を置くと行っても、このコロナ禍の中、課外授業も難しい状況。また毎年2月に開催されるプナホウフェスティバル、中止が続いた過去2年とは違い、今年はプナホウの学生に向けてだけ1日フェスティバルをすると学校側が発表した。プロムや卒業式などこれから大きなイベントが続く中、ハワイでも色々と模索が続きそうである。