FOOD NEWS

ホノルルダウンタウンに「Hanale by Islander Sake」が待望のオープン

2020年3月に開業したハワイ唯一の日本酒を生産する「アイランダー酒」。その酒蔵に併設された「蔵キッチン」は、出来立ての酒とペアリングするメニューが評判となった。そこで創業者兼杜氏の高橋千秋氏は、アイランダー酒の小粋な離れとして「Hanale by Islander Sake」の開業を決定、ホノルルのダウンタウンに22年1月中旬に営業を開始した。1800年代に移住してきた日本人が初めて上陸したホノルル港から1ブロックほど山側に上ったエリアにお店をオープン。その昔多くの日系人が生活していた場所であり、「人と時代のクロスポイントをコンセプトとしたHanale by Islander Sakeにとっては、何か不思議な縁を感じさせる地域でもある。

Hanale by Islander Sakeでは火曜と水曜に発酵食品を中心としたコースディナー($60)を、木曜から土曜はカカアコの「蔵キッチン」で大好評だった寿司ディナー($120)を提供。酒を作る際に使う麹や酒を作った後に残る酒粕を用いて、健康を意識した食品の生産も手がけている。今回オープンしたHanale by Islander Sakeのオープンについて高橋氏は次のように述べた。「夢を抱いて船をおりた日系移民たちは、この地に根を下ろし、商売を始め、家庭をもち、たくましく生きていた。時代は流れましたが、私も同じような憧れや想いを持って、ハワイにきて、ビジネスを始めた。日本とハワイの融合を通して新しい文化の創造を目指したい。また、ハワイがいつまでも平和で美しくあるように、私たちは環境に優しい、健康を意識した食事を提供したいと思う」

Hanale by Islander Sakeでは現在リカーライセンス申請中のため、当面アルコール類の飲み物は持ち込みのみ。Hanale by Islander Sakeは、公式オンラインショップIslander Sake Brewery のほか、カハラマーケットby woodland. Dean&Deluca Hawaii リッツカールトン店、カカアコの酒ショップハワイなどで購入できる。

アイランダー酒の創設者である高橋千秋は、日本でメディカルリサーチャーとして長年医療の研究に貢献した経験を持つ変わり種の杜氏。医療研究者で日々行われる動物実験のストレス解消のため、仕事後に飲み始めた日本酒の奥深さに魅せられ、周囲が驚くようなキャリアチェンジを果たした人物。また唯一の酒造が30年以上前に閉業してしまったハワイに再び酒造を作り、新鮮な日本酒のよさ、伝統の日本文化をこの地で伝えていきたいという思いを実現するため、5年間の準備期間を経て、ホノルル市内カカアコ地区に酒造をオープン。22年初めにその酒造をハワイ島へ移転予定だ。
HP:Hanale by Islander Sake Brewery
Add.:25 N. King St. Honolulu HI 96817
TEL: 808-517-8188