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ハワイで8年、アダルト・デイケアセンター「Sakura House 」

高まるシニアサポート需要

日本からは1週間に21便もしくは22便もハワイ便が飛ぶ。東京、名古屋、福岡、大阪、札幌から、また大阪からはLLCが運航することでより安くハワイに来られるようになり、老若男女がハワイを訪れる。中長期でハワイに滞在するシニア層も増加し、介護、介助などのサービスの需要が高まっている。そうした背景を踏まえ、今回はハワイのデイケアセンター「Sakura House」(サクラハウス)さんを取材した。

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日本企業が運営するデイケアセンター

プログラムディレクターの松岡裕也さん

ホノルルのデイケア、「Sakura House」は8年前に設立された。愛知の薬局、介護事業会社「ファインメディカル」が展開する海外事業。日本に調剤薬局21店舗、介護事業として老人ホームを持つ同社は、ハワイのシニア層のためにデイケアセンター「Sakura House」を運営している。今回取材に対応してくださった松岡裕也さんは、名古屋で2年間勤務後、2016年7月よりハワイのプログラムディレクターとして勤務している。

充実のプログラムとスタッフで大盛況

「Sakura House」は、「認知症を患っているハワイの日系の方に、日本語でサービスできる施設を作りたい」という思いから生まれた。70代から90代まで、週1〜5日、各々のペースで通っている。利用者は毎日定員に達するため、現在は予約をして空きがあれば入れるという状況。

現在利用者の7〜8割が日系もしくは日本人で、他に近隣に住む日系人以外のシニアが通う。スタッフは全員日本語が話せ、日本で介護士として働いた経験を持つスタッフもいる。また救急措置については、皆赤十字などで訓練を受けているという。

広々とした施設内

営業時間は朝7時半から午後5時半まで。朝の体操から始まり、ゲーム、学習、お昼の体操、アーツ&クラフトなどのスケジュールを組んでいる。
取材に伺った日は、習字など日本の文化を取り入れたプログラムを行っていた。そういった活動の特徴から、日本人・日系人以外の、日本文化に興味のある方からも人気があるという。

「サクラハウス」利用について

手作りのカレンダー

利用者のほとんどは、家族が外で働いている日中、家で一人になる時間を「Sakura House」で過ごす。
松岡さんは「健康を保つためには、適度な運動をして積極的に外に出ること、交流する事が必要」と話し、「Sakura House」を利用するシニアの方々にも、極力自分で動いてもらうようにしているという。

「Sakura House」では歩行器や杖の利用はもちろん問題ないが、自力で移動ができる、自分で食事ができる、自分でトイレに行くことができる事が利用条件。

3ヶ月以内の健康診断書とツベルクリン反応陰性証明の提出が必要であるため、証明書取得にかかる日数を考えると短期間のハワイ滞在では利用が難しいが、1ヶ月程度の中期滞在者なら利用可能場合もある。1日の料金は77ドルで、おやつと朝食、昼食が含まれる。多く利用することで適用される割引き制度もある。

ハワイの高齢者とその生活

ハワイで老後を過ごしたいと願う日本人は多いが、残念ながら今後ハワイで入居型施設を開く予定はないそう。別会社の設立やライセンスの取得など、手間も費用も大きいことが要因だ。

「Sakura House」外観

ハワイの高齢者について松岡さんに伺うと、「ハワイの高齢のご夫婦の中には、緊急時に対応してくれるスタッフが常駐しているコンドミニアム『ワン・カラカウア』や、独立した部屋があるが、食事や休憩など共同スペースもある『ザ・プラザ』などに住む方もいるよう」と教えてくださった。

持病を持っている人などは訪問介護を利用するケースもあるが、自費で賄う必要がある。
ハワイで元気に老後の生活をするためには、それなりの蓄えと健康が必須であることは確かである。

マキキの教会の敷地を使っているため、「Sakura House」の施設は広く開放的。ハワイにいるシニアの人たちは気候のせいか、年齢より若く見えることが多々ある。若々しい利用者が笑顔で過ごす「Sakura House」は、活気にあふれていた。

もともとは、日本語でケアが出来る施設としてオープンをしたが、今では全ての利用者様の笑顔のため、スタッフが一丸となって、「Bringing Smiles to Everyone!」のスローガンのもと、安全な環境と笑顔になれる場所を提供している。

サクラハウス

住所1666 Mott Smith Drive, Honolulu, HI 96822
電話808-536-1112
ホームページサクラハウス

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