ワイキキのKing’s Villageショッピングセンター跡地に建設予定の32階立ての高層コンドミニアムホテル、133 Kaiulaniプロジェクトの地元開発業者BlackSand Capitalが土地の元所有者によって告訴され、プロジェクトの進行に影響を及ぼす可能性がある。
- King’s Village跡地のコンドホテル計画について、元土地所有者が開発業者を告訴した。
- 計画にはコミュニティの交通改善等も含まれ、遅延すれば周辺の不動産開発に影響の可能性も。
概要
訴訟を起こしたのはMarcus Fullard-Leo氏が代表をつとめるElda Investmentsで、Marcus Fullard-Leo氏は、建設予定地の元所有者である家族の一員。被告は地元開発業者のBJ Kobayashi氏とIan MacNaughton氏が共同設立したBlackSand Capital。
申し立てによると、Kobayashi氏とBlackSandはFullard-Leo氏のファイナンシャル・マネージャーであるScott Gradisnik氏からの情報を使い、 Elda Investmentsの土地のリースに関する権利を阻害しようと共謀した。申し立ては、Kobayashi氏とGradisnik氏は高校時代の友人だったとしている。また、2012年の土地売却時に、必要な書類がBlackSandから提供されなかったとも主張している。
これに対してBlackSand Capitalは、訴訟は何の根拠もないとした。2012年にKing’s Villageの土地の買取のためにElda Investmentsに$4000万以上を支払い、土地のリースが終了する前にはElda Investmentsへ1月前の通知と関係するすべての同意書を送ったと話している。
別件ではあるが、Fullard-Leo氏は他にも、長年のビジネス・パートナーに信用を裏切られたとしていくつかの訴訟を起こしている。
プロジェクトが遅延した場合の影響
133 Kaiulaniプロジェクトは213部屋をワイキキのホテル市場に追加し、コミュニティの環境改善にも取り組むとして、市の承認を得ていた。具体的な環境改善として、市のDepartment of Planning and PermittingはBlackSand Capitalに、Kaiulani通りを2車線道路に変更、公共駐車場の供給、芸術や文化的なプログラムの提供、通りに面する建物の前のスペースでアウトドア・アクティビティの促進など、コミュニティの利益のために最大$100万の資金を提供するよう求めていた。
もし訴訟の影響でこれらの改善が延期や中止となった場合、予定されているKyo-yaのSheraton Princess Kaiulani Hotel再開発の交通計画に影響が出る可能性がある。また、市場価格と低中所得層向け賃貸を含む500部屋を市場に供給する予定のQueen Emma Land Co.とOliver McMillianの新しいパートナーシップにも影響しそうだ。
「裁判が何年も続くこともあり得る。$100万の資金によるKaiulani通りの改善はもう望めないかもしれないし、交通に関する懸念は、多くのワイキキの建設プロジェクトに影響すると思われる。」とDepartment of Planning and Permittingは話している。
133 Kaiulaniプロジェクトはこの訴訟の前に2度計画を延期しており、既に当初の予定からは大幅に遅れが生じている。
(ホノルル・スター・アドバタイザーより引用)
コメント
法人間での土地取引には通常、双方の弁護士が介在し、必要書類のチェックを厳しく行うので、このような事態にはなりえないのですが・・・なにかきな臭い感じがしますね。感情的痼りもあるよるですし、裁判の長期化と周辺への影響がとても心配です。ーBubble Age
ホノルル鉄道駅周辺の開発承認はコミュニティの改善を条件としているので、1つのプロジェクトが周辺地域や他のプロジェクトに及ぼす影響が通常より大きいようですね。ーユーコ
King’s Villageは夜になるとストリートパフォーマーも活発に活動しているWikiki内では数少ないスポットなので、芸術や文化的なアプローチで再開発が進んでくれることを願います。 ーKID
133 Kaiulani プロジェクト予定地
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