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「Choose Love」ハワイで広がる心理教育プログラム

全米で広く導入されている心理教育プログラム「Choose Love Enrichment Program」がハワイの学校でも一部で導入され始め、少しずつ広がっている。

  • 「Choose Love Enrichment Program」は、2012年コネチカット州で起きたサンディ・フック小学校銃乱射事件で息子を亡くした女性が立ち上げたプログラム
  • 昨年秋にハワイで初めてKaelepulu Elementary Schoolが導入し、今年は7校に増えた

「Choose Love Enrichment Program」

「Choose Love Enrichment Program」はプリスクールから12年生を対象とするSEL(*Social and Emotional Learning)プログラム。勇気、感謝、赦し、哀れみの4つを基礎として、どのような状況でも愛を選び(Choose Love)、人と結びつき、困難から立ち上がり、自信を持つ一個人を育てる。プログラムは脳・神経科学に基づいており、例えば、怒りや恐怖を感じた時に脳が神経学的にどのように機能しているのか理解し、どうすれば落ち着いて対応できるのか、などを学ぶ。
プログラムの目標は次の項目を含む。自分の感情を理解・マネージメントする、自らゴールを設定・達成する、他人に共感・同情する、前向きな対人関係を構築・維持する、責任ある決断をする。

2012年12月にコネチカット州で起こったサンディ・フック小学校銃乱射事件で、6歳の息子を亡くした女性、Scarlett Lewisさんが立ち上げた。Lewisさんの息子、Jesseくんが亡くなった数日後、彼女は自宅キッチンの黒板に「育てる、癒す、愛する」とJesseくんが綴った3つの単語を見つけた。Lewisさんはその3つの単語をプログラムの礎とし、教育の専門家とともにプログラムに発展させた。プログラムは現在ハワイを含む47州、17か国で実施されている。

*Social and Emotional Learning:相手の表情やしぐさなどから感情を量ることを学び、他者への思いやりや気遣いといった社会的能力を身につけるための心理教育プログラム。

プログラムを導入した学校の教師のコメント

「プログラムで復讐よりも赦しを選ぶこと、いじめられている人のために立ち上がることなどを取り上げた結果、生徒たちの全体的な素行が改善された」
「子供たちに社会に貢献する一員となること、どのように正しい行いをするのかを教えられれば、それはただ勉強を教えるよりもずっと力のあること
「生徒たちが争うことをやめ、対話によって問題を解決するようになった。」
「生徒が一生使える人生におけるスキル

(ホノルル・スター・アドバタイザーより引用)

コメント

リアルとバーチャルが交錯し、拡張する現代、愛を通して、人間の本質を見つめ、理解し、実践していくプログラム、素敵ですね。こういう教育を受けた若い世代が世界の中心に立つようになれば、ポピュリズムの台頭も AIの暴走も制御していけるようになるのでは。
日本でも広がること期待したいですね。ーBubble Age

自分や周りの感情に「気付いて」「行動する」ことが、自他共に被害者・加害者になることを防ぐということでしょうか。私もプログラムに参加してみたいかも。ーユーコ

日本の教育で圧倒的に欠落している『生きるための教育』が実践されていますね。とても興味があります。我々大人もプログラムを受けた方がよさそうですね。ーKID

BIHI
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