どの学年に編入する?

ハワイの学校へ編入を検討するにあたって、とても基本的なトピックが学年です。ハワイの教育関連の情報を集め始めると、7年生や12年生など日本では聞かない学年をちらほら耳にしたのではないでしょうか。

アメリカ・ハワイの教育制度

ハワイに限らずアメリカでは、小学校から高校卒業まで途切れる事なく学年が続き、1〜12年生という呼び方をします。ハワイでは2014年から幼稚園も義務教育の一部となり、5歳から計13年間(Kindergarten〜Grade 12)が義務教育となりました。その中で学校機関は日本と同様に初等、中等、高等の3つに分かれます。ただ、その分け方には幾つか種類があり、ハワイの私立校では5・3・4制または6・2・4制のどちらかです。

表1
年齢 学年 5・3・4制 6・2・4制
5歳 K Kindergarten(幼稚園)1年間 Kindergarten(幼稚園)1年間
6歳 1年生 Elementary(小学校)5年間 Elementary(小学校)6年間
7歳 2年生
8歳 3年生
9歳 4年生
10歳 5年生
11歳 6年生 Middle School(中学校)3年間
12歳 7年生 Middle School(中学校)2年間
13歳 8年生
14歳 9年生 High School(高校)4年間 High School(高校)4年間
15歳 10年生
16歳 11年生
17歳 12年生

Kindergartenは初等教育の準備段階と考えられており、1年間のみです。日本の幼稚園(保育園)にあたる機関はPre-Schoolと呼ばれ、3〜4歳の2年間で、義務ではありません。

学校年度

ハワイでは学校年度が7月29日〜5月26日ですので、就学年齢の数え方も日本と異なります。その年の7月31日までに満5歳になるお子さんは同年の7月にKindergartenに入学します。

各校独自の区分

基本的な学校制度は表1の2通りではありますが、私立学校では多くが幼稚園から高校まで同じ敷地にあるという事もあり、独自の初等・中等・高等の区分を行っている学校が多々あります。下にいくつかの私立学校の学制をまとめましたので、ご参考までにご覧ください。

表2
学校名 区分 詳細
‘Iolani School K-6, 7-12 大きくLower School(K-6)とUpper School(7-12)に分けられ、Lower Schoolは更にPrimary(K-3)とElementary(4-6)に分けられる。
Island Pacific Academy K-5, 6-10, 11-12 カリキュラムは左の3つのパートに分けられているが、全ての学年はGradeで呼ばれ、各パートに特定の呼称はない。
Le Jardin Academy 6-8, 9-12 Pre-KindergartenとJunior KindergartenはJunior School、1-5はLower School、6-8はMiddle School、9-12はHigh School。
Maryknoll School K-2, 3-5, 6-8, 9-12 Grade School(K-8) とHigh School(9-12)に分けられる。Grade Schoolは更にKindergarten(K-2)、Elementary School(3-5)、Middle School(6-8)に分けられる。
Mid-Pacific Institute PK, 1-5, 6-8, 9-12 Preschool、Elementary School(1-5)、Middle school(6-8)High School(9-12)に分けられる。
Punahou School K-5, 6-8, 9-12 Junior School(K-8)とAcademy(9-12)に分けられ、Junior SchoolはK-5とMiddle School(6-8)に分けられる。更に、特定の呼称はないがK-1と2-5は分けられ、校舎も異なる。
Sacred Hearts Academy PK, K-6, 7-8, 9-12 Pre-School(3-4y)、Lower School(K-6)、Upper School(7-12)の3つのパートに分けられる。
Saint Francis School PK, 1-6, 7-12 カリキュラムはPreschool(2-5y)、K-6 Program、7-12 Programの3つのパートに分けられる。サマースクールなどではElementary Division(1-5)Middle School(6-8)、High School(9-12)の異なる区分けを用いることもある。
Saint Louis School K-5, 6-8, 9-12 Lower School(K-8)、High School (9-12)の2つに分けられ、Lower Schoolは更にElementary School(K-5)とMiddle School(6-8)に分けられる。

どの学年に入るべき?

州で統一された学習要項がありますので、学校が違っても各学年での学習内容はおおよそ同じですが、多少の前後や学校独自の必須教科がある場合もあります。また、上の表2のように学年を独自の区切りで分け、それぞれの過程に教育目標を設定している学校も多いです。アメリカの中等・高等教育は単位制であり、私立学校ではそれぞれ卒業に必要な単位数や教科が異なる事もあります。
以上を鑑みると、中等・高等学校の編入ではできるだけ初年度からスタートした方がスムーズかもしれません。

年齢と学年

学年に対する年齢は目安ですので、お子さんの学力、語学力、気持ちを総合的に検討して、一番心地よく過ごせる学年をよく見極める事がポイントです。例えば日本で中学卒業後に留学する場合、年齢的には10年生ですが、語学力や教育制度を考慮して、日本の高校1年生に当たる9年生へ編入するケースは多いようです。

現地のお子さんでも、早生まれのために学年を1つ下げて入学するケースも珍しくありません。日本に戻る予定がある場合も、海外での学年は問われず、年齢に該当する学年に戻ることが一般的ですので、あまり表1の年齢について気にする必要はないでしょう。