ファーストハワイアン銀行は1858年ファースト・ハワイアン・バンクの前身であるビショップ&カンパニーとして設立された。ハワイに現存する最古の銀行であるとともに、ロッキー山脈西側で2番目に長い歴史を誇る米国銀行である。
銀行の規模を測る上において、総資産、預金、貸出残高、資本、収益力などが良い指標とされている中、ファースト・ハワイアン・バンクはすべての項目においてトップを誇っているハワイナンバー1の銀行でもある。総資産は$20,357 million (2兆2392億円)、資本は$2,543 million(2797億円)である。アラモアナやカカアコにも支店を持ちオアフ島に34店舗を構える。最大取扱い高はダウンタウンの本店で、2番目にカピオラニ支店と続く。
アメリカ連邦預金保険公社による預金保障限度額は25万ドル。日本人もこの銀行で口座を開設することは可能であるが、日本からの口座開設、またオンライン口座開設はできない。口座を開くためには一度ハワイに出向く必要がある。
今回日本人の人たちがよく使うワイキキ支店と、その住宅資金融資について、日本営業部のシニアバイスプレジデント本江滋夫さんにお話を伺った。
Q. 取り扱い金額でワイキキ支店は、何番目くらいになりますでしょうか?
A. 本店、カピオラニ支店に並び取引高の上位を占めます。日本人個人と日系企業を合わせて5割近くを占めるため、日本語を話すスタッフは10人くらいおります。また5割近くの顧客の中には非居住者の日本人、日本法人も含まれています。ただ日本企業の場合、現地法人を作ることが多いですね。
Q. 住宅資金融資に関してお聞きします。融資のポリシー、最高融資額について教えてください。
A. 15年あるいは30年の借入期間があります。借入利率は固定金利タイプと変動金利タイプに分けることができます。多く選ばれるのは固定金利タイプです。これは15年間あるいは30年間、金利が固定されるもの。現時点(2017年10月22日)での日本在住の日本人向けの利率は15年固定の場合で3.5%-4%程度、30年固定の場合で4.5-5%程度です。ただし金利は市場の動きと共に変動しますので、ご興味のある方はその都度お問い合わせ下さい。
Q. 融資額は該当不動産物件の購入価格に連動しますか、それとも評価額でしょうか。
A. 日本人による住宅ローンの申し込みはの多くはワイキキあるいはカカアコのコンドミニアムを担保とするものです。融資額は購入額ではなく鑑定評価額の7割をマックスとし、高額の場合は5割程度が目処となります。また1件当たりの最高融資額は200万ドルになっています。土地所有権、借地権のどちらでも融資は可能です。ただし借地権契約の内容、キッチンの有無、その他の条件により、ある建物あるいはユニットについて融資が出来かねる場合もあります。事前のチェックをお薦めします。
Q. 手続きについて教えてもらえますか?
A. 非居住者の皆様がお申込みに必要な書類はこちらです。申込みから不動産の登記引渡しまで大体60日ほどを要するのが標準的ですが、それより長期に渡ることもあります。
Q. 融資決定までのフローは、どのような形になりますか?
A. 仮審査を望まれる方は、仮審査に必要な書類の提出、仮審査(仮審査により融資の可能性と融資概算額を知ることが出来る)、物件探し、売買契約書の締結とその写しを当行に提出、最終審査に必要な書類一式の提出、最終審査、融資承認、融資証明書の発行、エスクローにてローン実行、残金振込み、対象物件の登記引渡しとなります。
ご提出いただく書類には翻訳を沿えて頂くのが原則です。必ずしも専業の翻訳家の手になる物である必要は無く、ご自分あるいはリアルターによる物でも大丈夫です。また翻訳業者が必要な場合はご紹介することも出来ます。
現在のハワイの不動産市場について
2016年のハワイ州におけるすべての住居系不動産取引を見ると、ハワイ州が7割でトップ、カリフォルニア州が10%で2位、日本が6%で3位となっている。外国人による購入総額では日本が7億5千4百万ドルと2位のカナダ(1億ドル)を引き離し、圧倒的な地位で1位を占めている。この7億5千4百万ドルという日本人による購入金額は、例年の数字に比し3倍増という結果だ。それはリッツカールトン・レジデンス・ワイキキ一棟だけでも、その住戸の77%を日本人が購入し、一棟だけで3億ドルを買い上げるという「リッツ効果」によるところも大きい。
近年日本で、特に富裕層の間で、資産分散の意欲が高まっている。2011年ごろから日本の人たちが海外資産の取得に興味を持ち始め、その後円高がそのブームを後押しした。ここ数年は円安になっているものの、海外投資、特にハワイでの住宅投資は衰えが見えない。昨今のテレビ番組を中心とする各種メディアへの露出も手伝って、ハワイ不動産投資は非常に注目されている。資産分散の動きとそれに伴うハワイ不動産取得について言えば、首都圏の富裕層のみならず、その動きは全国的に広がりをみせ、最近では地方の方々による投資も増加している。同時に世代的広がりも観察され、比較的若い方々による不動産購入も過去に比べ増えている。
飲食業の分野でも、2011年に開店した丸亀製麺ワイキキ店の成功が引き金となり、近年ラーメン店の日本からの出店が相次いでいる。2016年には外食テーマパークというべき「ジャパンビレッジウォーク」が、2月には「ワイキキ横丁」がオープンし、食の分野における日本からの投資は全く衰える様子を見せない。このトレンドは当分続くと予想される。
First Hawaiian Bank Waikiki Branch
住所 | 2181 Kalakaua Ave., Honolulu, HI 96815 |
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電話 | 808-943-4670 |
ホームページ | First Hawaiian Bank |
備考 | *トップ画像及び記事内の画像はワイキキ支店ではなく、本店のものです。 |
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