不動産会社Colliers Internationalは投資家のハワイ商業用不動産への投資は今年、前年比約$10億減少すると予測した。現実となれば3年連続の減少となる。
- 今年上半期の商業用不動産取引は156件、$19億。
- 今年下半期に予定される大型取引は数が多くないため、年間取引総額は昨年を下回る見込み。
昨年との比較
2016年上半期は125件、$11億、後半は$30億で、年間総額は$41億。対して今年前半は156件、$19億の売買があり、ここ10年間でも最多の取引件数となった。今年の売買の70%が$500万以下で、報告書によると、こういった小規模な投資家の動きが上半期の高い取引総額につながった。参考までにこれまでの取引件数、額ともに最高は2014年の431件、$46億。
2017年上半期取引の内訳
カテゴリー | 件数 | 取引額 |
---|---|---|
ホテル/リゾート | 7件 | $10億 |
小売 | 33件 | $2億6000万 |
商業用地 | 38件 | $2億1200万 |
工業用地 | 29件 | $1億9200万 |
アパート | 35件 | $1億2000万 |
オフィス | 14件 | $1億1400万 |
合計 | 156件 | 約$19億 |
最大取引は元Pacific Beach Hotel(現在のAlohilani Resort)がドイツの投資会社Commerz Real AGに$5億1500万で買い取られたもの。次に大きな取引はWestin Maui Hotelが2つのアメリカの投資会社、Trinity Investments LLCとOaktree Capitalに$3億1700万で購入されたものだ。
156件中114件がハワイのバイヤーによって購入され、残り42件は米国本土、または海外のバイヤーによって購入された。しかしながら、ハワイのバイヤーの総取引額は$8億5400万で、海外投資家の$10.5億よりも少ない。
(ホノルル・スター・アドバタイザーより引用)
コメント
やはりホテルやリゾートの売買が桁違いですね。パシフィックビーチホテルは大規模なRedevelopment & rebuildによって今秋にアロヒラニ リゾート ワイキキビーチとしてグランドオープンするようですし、老朽化が進むワイキキのホテル群も買収資金で次々と生まれ変わっていくのでしょうね。ワイキキの生命力、やはりすごいです。ーBubble Age
大きな再開発プロジェクトが進む一方で、建築費などの問題でキャンセルになったプロジェクトもありますよね。富裕層向けの施設は需要が満たされてしまったのかな。ーユーコ
海外からの購入額が、ハワイのバイヤーの総取引額を上回っているという数値にも注目ですね。単価は少額でも流動性があるというのは、マーケットにとっても良いことなのではないでしょうか。ーKID