ハワイに住んで初めて知った言葉「ラハイナ・ヌーン(Lahaina Noon)」。太陽がハワイの真上を通る時に、物の影がほとんど見えなくなる現象を指す。「ラハイナ」とはハワイ語で「過酷な太陽」という意味であり、この現象は正午付近に観察されるため、このように命名された。
太陽は春分の日の正午前後に赤道上を鉛直に照らした後北上し、夏至には北回帰線上にくる。その後南下して秋分の日には再び赤道上を通過し、冬至には南回帰線上を鉛直に照らす。この1年間のサイクルのため、ハワイを含む北回帰線と南回帰線の間に位置する地域では、年に2回太陽が鉛直上を通り、影が消える現象が起こる。
この現象はハワイでのみ観察されるものではないが、アメリカ国内ではハワイだけで見る事ができ、「ラハイナ・ヌーン」という名称が用いられるのはハワイだけである。ハワイは赤道と北回帰線の間に位置するため、毎年5月と7月に太陽が鉛直上を通過し、今年の2回目は7月16日に観察された。16日のお昼ごろ外に出るチャンスがあり、影がほぼ無くなる様子を見る事が出来た。日本では体験する事のできない現象のため、今後この時期にハワイを訪れる方は、実際にご自身のの目で見て確かめてみてはいかがだろうか。