(ハワイ島コナ発)ギンダラは、バターのような濃厚な味わいから「バターフィッシュ」と呼ばれる人気の海水魚で、バハカリフォルニア中部から日本、ベーリング海にかけての大陸棚や深海に生息している。滑らかな舌触りとデリケートなフレークの食感、そして風味豊かな味の良さだけでなく、オメガ3脂肪酸のEPAとDHAなどの成分を含む上質なタンパク源として栄養面でも高く評価されているギンダラは、北米、日本、欧州での需要が非常に大きい。しかし天然ギンダラの漁獲量は年々減り、ピーク時の1970年代に約9万トンあった漁獲量は2022年の時点で2万5千トンまで落ち込んでいる。そのギンダラをハワイ島コナで養殖するという新事業に取り組んでいるのが、「コナ・バターフィッシュ・カンパニー」だ。共同創設者は、水産養殖生物学者のドン・マッカリー氏(CEO)と、ビッグアイランドアバロニの創設及び経営にも深く携わった経歴を持つ新井宏氏(副社長)という、人生を水産業に捧げてきた2人。プロフェッショナルエンジニアや研究者等とのチームを結成し、2021年12月に新会社を設立した。
海底を2000年かけて循環する巨大海流の海洋深層水。ハワイ州政府はコナ沖915mの深さから直径55インチのパイプで汲み上げ無尽蔵でほぼ無菌状態の海洋深層水を利用できる世界一の巨大施設を提供している。海洋深層水の特性として、水銀や寄生虫、マイクロプラステイックをほとんど含まず、しかも水温6℃と低温安定性を利用すれば深海の冷水温に生息するギンダラの大規模養殖が可能となる。海洋深層水を利用した大規模な養殖事業は世界に類を見ない。さらに海洋深層水で育った魚は天然の魚とは比べようがないほど品質が優れており市場における競争力は絶大だ。海洋深層水の利用と気候の安定したハワイ島の水産養殖はメリットが大きく将来有望な事業として注目を集めている。マッカリー氏と新井氏のギンダラ養殖に対する熱い思いに感銘を受けたハワイの有名シェフ、アラン・ウォング氏も事業の将来性に着目し、同社のアドバイザリーボードに名を連ねている。今夏には養殖場の建設着工を計画中のコナ・バターフィッシュ・カンパニーでは、現在広く投資者を募っている。
再びコナの地で新事業に挑戦する新井氏は、その志を次のように語った。「パンデミック以降、ハワイ諸島での食料自給率上昇と経済の多様化は、将来のために必要不可欠な課題であることが広く認識されました。また、プラスチックによる海洋汚染の問題は深刻で、水産養殖は今後ハワイの食料確保のためにも人々の健康のためにも重要な産業になって行くと、私たちは考えています。長年アワビの養殖でお世話になったハワイの皆さんの将来のためにも、私はなんとかこの事業を成功させたいと考えています。ぜひ未来への投資として、コナ・バターフィッシュ・カンパニーに力を貸してください」
コナ・バターフィッシュ・カンパニーに関する詳細は、
ウェブサイト:Kona Butterfish Company
コナ・バターフィッシュ・カンパニー
住所:P.O. Box 476, Kailua-Kona, HI 96740
ウェブサイト:https://www.jp.konabutterfish.com/
メール:inquiries@konabutterfish.com