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増加する「モンスター・ハウス」に市が規制を検討

カイムキ、パロロ、リリハなどの住宅地に「モンスター・ハウス」と呼ばれる大規模住居が増加し、近隣住民からのクレームが相次いでいる。

  • 複数のベッドルームを備えた大規模住居は、B&Bなどの違法な短期宿泊に使用される事が多い
  • 路上駐車や渋滞などの原因となるほか、景観も損ねるとして近隣住民からクレームが出ている
  • 「モンスター・ハウス」は従来のゾーニングや建築規制には違反していないケースが多く、ホノルル市は規制の方法について検討中

「モンスター・ハウス」規制に関する法案

審議委員によって法案94と法案100の2つが提出された。
法案94は、Planning departmentと市が大規模住居の増加について勘案し、どのような恒久的な規制が適用されるべきか判断するまで、大規模住居を住宅地に建設することを一時保留させる。
法案100は、固定資産税に「高密度住居」というカテゴリーを設け、「モンスター・ハウス」を他の居住用不動産と分ける。その新しいカテゴリーには高い税率を適用するだけでなく、法案は近隣の不動産所有者を、新しく建てられた「モンスター・ハウス」による税の引き上げから守る。
この2つの法案の前に提出された決議案17-276は、ベッドルームとWet Bar(簡易キッチン・シンク)の数やその他諸々の制限を一軒家に課すという内容。ベッドルームなどの設備をいくつに制限するかは今後の議題とされ、現時点では未定。

関係者の声

「違法に使われるだろうという推測だけでは、私たちは大規模住宅の建築を拒否できない。しかしながら、開発業者または所有者に、一つの家族だけが使用する建物であるという旨の不作為約款の提出を求めることができるし、実際にしている」
(ホノルル市Department of Planning and Permitting)
「市は、違法に建てられ建物を後から承認するのではなく、違法な建築物をとり壊す法の制定も視野に入れるべき。」
(ホノルル市会議員)
「モンスター・ハウスは、古い一軒家が多い地区に急に増え始めた。28のベッドルームと27の浴室を備えている大規模住居も報告されている。」
(審議委員)
「モンスター・ハウスがある事で周辺地区の地価や固定資産税が急激に上がったら、長年住んでいた土地に住み続ける事が出来なくなる。」
(「モンスター・ハウス」近隣住民)

(ホノルル・スター・アドバタイザー)

コメント

ほぼほぼ観光立州のハワイなので、観光産業と地元住民の両方へ配慮したバランス行政がよく機能しているように思います。それにしても議員立法から法制化までのスピードが速いのには関心させられます。ーBubble Age

これまで宿泊施設のある観光地ではなかったのに、急に大きな家が建って観光客が出入りし始めたら、確かに迷惑ですね。騒音や治安も心配でしょうし。ーユーコ

火災などのリスクもあるので、法改正の他にも近隣住民との折り合い等、問題は根深そうですね。ーKID

BIHI
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