ハワイでパンケーキが人気になってきたのは1970年代と言われているが、アメリカ本土では19世紀の終わりごろには小麦粉に卵や水などを溶いて焼いたパンケーキが食べられ始めていたという。この時期すでにパンケーキの粉が売り出されていた、とも言われている。
本土から離れたアイランド、ここハワイでも、昨今ではさまざまなパンケーキ専門店が登場し、観光客の人気を集めている。けれど観光客に負けずおとらず、ハワイで暮らすローカルたちもパンケーキが大好きなのだ。ロコに人気のパンケーキショップは週末の朝ごはん時間には行列ができるし、24時間営業のパンケーキ屋さんには、夜食としてパンケーキを食べるローカルたちで真夜中もいっぱいなのだ。今日はそんなハワイで人気のパンケーキ屋さんをご紹介したい。
The Original Pancake House
まずは1953年にアメリカ本土で創業された「オリジナルパンケーキハウス」。朝からローカルたちが長い列をつくる、歴史あるパンケーキ専門店だ。昔ながらの天然酵母を使って発酵された独特の生地で焼きあげるパンケーキは、シンプルだけれどまさに王道。甘すぎず、少し濃いめのコーヒーとよく合う。
店内はオールドアメリカンの雰囲気だが、よく見るとハワイらしく、パンケーキシロップやコーヒー用の砂糖などといっしょに、ソイソース(醤油)のビンが置かれていたりするのも面白い。
Moke’s Bread & Breakfast
次は、ホノルルから車でパリ・ハイウェイを抜け20分ほど。観光客にも人気のカイルアにあるお店が「モケズ」だ。カイルアの町に暮らすローカルたちに愛され続けているこの店は、創業者の味を今も守り続けている。パンケーキはふんわりとしていて、先にご紹介したオリジナルパンケーキハウスと比べると、少しモッチリ感の強い生地。
ゆとりのある席の配置も手伝って、ワイキキの中心とは違ったのんびりとした空気が流れている。だから注文したあとに少しだけ待たされることがあっても、そこはハワイ的お愛嬌。朝早い時間はローカルがほとんどなので、暮らすようなハワイを楽しむにはもってこいの場所でもある。
Cream Pot
一味違ったパンケーキを味わいたい方に・・・。アラワイ運河沿いにあり、若いロコガールたちに支持されている「クリームポット」をおススメしたい。こちらはフレンチスタイルのリコッタチーズ・スフレパンケーキが人気のメニュー。口の中でまさにとろけるような、ふわふわ生地のスフレパンケーキはクセになる味。ここのパンケーキは、アメリカンタイプのパンケーキシロップではなく、イチゴやベリーなど甘酸っぱいフルーツのソースを選ぶのが良いであろう。厚みがあって驚くほどの大きさだが、ふわりとした触感でペロリと食べてしまえるはず。
定番のアメリカンなパンケーキと日本ではあまりお目にかかれないフレンチスタイルのスフレ風パンケーキ。どちらもハワイの風の中でいただくからこそ、そのおいしさが引き立つ。優しい風に包まれるハワイの一日を、パンケーキの朝ごはんで始めるのも悪くない。