プナホウスクールでは、プナホウの学生だけでなく、一般の人も対象にして数多くの講演会が開催される。今回は、847年3月5日、プナホウの卒業生Emma Nakuina(1852年 – 1854年、1861年 – 1865年)の生誕を記念して、彼女の功績について学んだ。夕方5時から始まったこの講演には、多くのハワイアン系の人たちが参加していた。
オープニングは、プナホウの生徒が、ウクレレを弾いたり、ハワイアンの歌を披露して始まった。英語だけでなく、流暢にハワイ語を話す学生もいた。講師も英語とハワイ語を両方話しながら講演は進められて行った。Emma Nakuinaという女性がどんな人で、その後どんな功績を残して行ったのか、ハワイ大学の教授がスピーチを始めた。
スピーチの合間には、ハワイアンの料理が披露され、カルーアピッグや、アヒポケ、またカヴァと言われる飲み物も出されていた。「カヴァ」とは、コショウ科の植物で、根を乾燥させて粉にしたものを水に混ぜた茶褐色をしたポリネシア地域の独特の飲み物。ポリネシアンにとってはお酒のような役割のもので、宗教的儀式のときにはお神酒として飲んだり、祭壇などにお供えしたりして活用されていたほか、鎮痛作用がある飲み物としても利用されていたとも言われている。
エマ・カイリカプオロノ・メットカフ・ベッキー・ナクイナのキャリアについて紹介された。彼女は1847年3月5日に誕生、1929年4月27日にその生涯を終えた。マノアで生まれ、その後プナホウの前身であるオアフカレッジを卒業する。ハワイアンで初のプナホウの卒業生となる。その後、1840年から1900年の間、彼女は定数君主制、ハワイ共和国、アメリカ領などの5つの時代を生きることになった。当時のカメハメハ4世であるアレクサンダー・リホリホの時代にカメハメハの法律の管理人になるなど重要なポジションについていた人物でもあった。また彼女自身“水”に対しての研究を行っていた他、カピオラニ女王やリリウオカラニ女王にも仕えていた経験を持つ。
プナホウでは、このように大学の教授を招待して、ハワイの歴史についてハワイの人にもっと理解をしてもらえるような講演を度々している。講演は無料で簡単な夕食も提供された。