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ハワイは卒業シーズン!イオラニスクール卒業式レポート

5月の祝日「メモリアルデー」の周辺、ハワイは卒業式ラッシュを迎える。公立学校の卒業式は5月20日前後、今年のイオラニスクール、プナホウスクールの卒業式は6月2日であった。今回はイオラニスクールの卒業式に参列。その模様をお伝えする。

昨年のプナホウスクールの卒業式の様子はこちら:
日本とはちょっと違う?ハワイの卒業式レポート! – Punahou

式は屋外で

ハワイの高校は外部の施設を借りて卒業式を行うことも多いが、イオラニスクールの卒業式は例年、学校の敷地内で行われる。

6月の初め、ハワイはいよいよ夏に突入し、夕方5時から屋外で開催される卒業式は眩しい夕日の下で行われる。卒業生の数は250名ほど。プナホウスクールと同様、女子生徒は白いムームーのドレス、男子生徒はブレザー着用である。男子生徒が締めるネクタイは、イオラニスクールのカラー、赤だ。

卒業式は約1時間。卒業する成績優秀者の名前が発表され、何かと比較されがちなプナホウスクールより学力重視の校風が感じられる。その後卒業生一人ひとりの名前が呼ばれ、学長より卒業証書を授与される。式終了後はアメリカンフットボールなどのスタジアムに場所を移し、ハワイらしく家族、親戚、知人等が集まって卒業生を祝う。

ハワイの卒業式 定番の形

高校の卒業式に親戚、知人一同が集まるのは、私立公立関係なく、ハワイでは定番の卒業式のスタイル。移動したスタジアムでは、家族が用意した、卒業生の顔を大きく印刷したプラカードを掲げる。卒業生と関係者で大混雑のスタジアムで、その学生がどこにいるか遠くからでも分かるようにするためだ。そして持ち寄ったレイを卒業生にかけて、卒業を祝福する。このために5月はレイを買う人たちが多く、スーパーやレイショップでも生花が用意されているが、人気のレイは売り切れてしまうほど。

親や親戚から卒業生へだけでなく、卒業生同士や、卒業する子供の友人にもレイをかけ、抱擁する。そのレイは何重にもなり、首を隠し、口を塞いでしまうほどになる。これがハワイの卒業式だ。小学校、中学校の卒業式でもレイをもらうが、高校卒業は義務教育の最終地点であり、多くのレイが贈られる。というのも、ハワイではまだまだ大学に行く人ばかりではなく、高校の卒業が一大イベントであり、その卒業をみんなで祝うためでもある。

その後、多くの高校では引き続き夜通しダンスパーティが行われ、早朝に解散という形になる。イオラニも同様で、一度家族や友人とディナーを共にした後また学校に戻り、夜通しのダンスパーティに参加し、翌日の早朝に開催となる。

卒業後の長い夏休み 過ごし方は人それぞれ

卒業式を終えると、8月中旬まで長い休みとなる。多くの卒業生はその数ヶ月間をバイトに費やし、大学の授業料や生活費を稼ぐ。またその時期はハワイでも一番ビーチが似合う時期でもあり、仲間と一緒にキャンプ、ビーチ、ハイキングなどに行き、最後の思い出作りをする。友人同士で卒業旅行をする人たちもいて、日本も人気の旅行先の1つだ。この機会に運転免許を取る人も多い。

イオラニスクールは9割以上が大学へ進学し、その大半がアメリカ本土へ渡る。だが、ハワイとは環境の違うアメリカ本土の生活に順応できず、1年以内にハワイに戻り、ハワイ大学に編入する学生も少数ではないという話も聞く。ただ、今は新しい生活や環境に意欲を燃やす学生ばかりで、新緑が眩しく、色とりどりの花が咲き、学生たちにとって新しい旅立ちの季節でもある。