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コンピュータサイエンス教育に取り組むハワイ

ハワイ州では小中学校でのコンピュータサイエンス教育の重要性を認識し、1人1台の端末の導入を目指し、全国区のプログラムに参加するなど、積極的に取り組んでいる。

  • コンピュータサイエンスに親しむイベントを多数開催。
  • 全ての公立校で1人1台の端末(PCやiPadなど)の導入を目指している。
  • コンピュータサイエンスを教えられる教師の育成にも力を入れている。

コンピュータサイエンスの必要性

報告書によると、ハワイの公立学校のうち40%が何らかの形でコンピュータサイエンスを教えている。だが、コンピュータサイエンスの定義は一つではなく、厳しく定義すると40%より低いと思われる。身の回りにコンピュータサイエンスが関与していな物がない、とまで言える時代において、この数字は非常に低いと言える。

コンピュータサイエンスはロボティクスやコーディング、サイバーセキュリティだけを指すと思われがちだが、より大きな枠組みで捉えると、中心となる概念はコンピューティング・システム、ネットワーク、インターネット、データと分析、アルゴリズム、プログラミングなど。それらの延長線上に、包括的な文化や抽象の概念、コミュニケーション、協働などがある。コンピュータサイエンスの知識自体も必要不可欠だが、それを学ぶ過程で身につく問題解決能力、複雑な思考、忍耐などにも大きな価値がある。

ハワイ州の取り組み

学習環境の整備

全ての学校のハイスピードブロードバンドへの接続、全ての公立校で1人1台の端末(PCやiPadなど)の導入を目指している。学校によっては、州の整備を待たず、独自に寄付を募るなどして環境を整えているところもある。

「Hour of Code」参加

Hour of Code」は全世界に広がるコーディングの入門プログラムで、1時間でコーディングの世界に触れることができる。プログラムはオンラインでいつでも体験可能。毎年1回イベント期間が設けられ、学校や地域コミュニティがイベントを主催する。今年は12月4日〜10日ハワイでは小学校を中心に268のイベントが開催された。参考までに、日本全国での開催数は143件。

教員育成

州がワークショップや勉強会を主催し、教師に学びの場を提供している。また、Computer Science Teachers Association-Hawaii Chapterという組織が結成され、教師のための学びのツールなどが提供されている。その甲斐あって、2018年にはコンピューターサイエンスを教えられる教員が新しく60人増える見込み。

(ホノルル・スター・アドバタイザーより引用)

コメント

母数が少ないとはいえ、大規模で迅速な決定は素晴らしいです。日本でも塾や私立校などではコンピュータサイエンスの講座や授業が増えてきているとは聞きますが、公立学校での教科化となると、関係各所の色んな人が色んな事を言いいだしてなかなか制度化できないのでしょうね。益々周回遅れになりそうな・・・ーBubble Age

日本でも英語教育の導入がひと段落したら、次はコンピュータサイエンスの授業が一般的になるんでしょうか。ーユーコ

記事にもあるように、今後のカリキュラムによってはデータ転送量が多く必要になるため、教育といえどハイスピードブロードバンドが必須になりそうですね。
しかし、ハワイの一般的なインターネットの速度は、決して早いとは言えない状況だと思います。
ハイスピードブロードバンドを導入しようとするとコストも高くなるため、回線事業者の補助なども期待したいですね。ーKID