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進化する’Iolani School 2018年には寮オープン&幼稚園の定員増加

ハワイで1、2位を争い、全米でもトップクラスの進学校として有名なイオラニ・スクール。1863年の設立から質の高い教育を提供し続けてきたが、この度、施設拡大とともにより一層の飛躍を図る。

寮の新設

施設拡充の一環として、今年1月の発表以来注目の的となっているのが生徒寮の新設だ。
イオラニ・スクールは元々、カメハメハ王4世とエマ女王によって設立された寮を備えた学校で、設立から100年近く寮を運営してきた。1959年に一度は閉鎖された寮だが、来年から新たな設備となって復活する。

広大なキャンパスの中心に5階建てのResidence Hallと呼ばれる生徒寮が建設され、2018年度から9〜12年生を対象に112名の生徒を受け入れる予定。イオラニ・スクールはこれまでも広く海外からの生徒を受け入れ、国際的な空気であったが、生徒寮の再開によってその文化が加速することは確実だ。

9年生(日本の中学3年生、現地では高校初年度)から、異国の地で寮に入る事に不安を感じる生徒とその保護者のために、寮では不安を払拭する万全のサポート体制が整えられる。
寮の1階にはハウスマスターと呼ばれる寮長が居住し、寮生たちとともに過ごす。また、寮生たちは年齢、性別によって分けられ、それぞれのグループにはハウスペアレントという世話係もつく。寮はハワイのローカルの生徒、アメリカ本土からの生徒、留学生を受け入れるが、留学生にはカウンセラーもつく。

近代的な外観の生徒寮

イオラニ・スクールのTimothy R. Cotterel学長は、寮について次のように話している。
「様々なバックグラウンドと経験を持つ生徒を受け入れることは、イオラニの全ての生徒にとって意義があり、グローバル社会の中でキャリアを築くために必要な能力を育む。」

また、イオラニの開寮がハワイの教育に与える影響について次のように触れた。「全米で指折りの私立校として、イオラニが寮を備える事は、オアフを大学進学準備のための教育のトップクラスの地として世界に認知させる良い機会だ。イオラニの寮プログラムは、この評判を作るための重要な一歩となる。」

寮に関しては、今年8月からハワイとアジア圏の国々で何度も説明会が行われてきた。日本でも10月に都内で開催され、盛況に終わった。現在(本記事投稿時)は寮生の申し込み期間となっており、締め切りはハワイ時間の2018年1月15日。
詳細はこちらからご確認を。

低学年用施設の拡充

イオラニスクールでは、幼児期の経験が後の学習の基礎を築くと考えており、これまでもその教育に力を入れてきた。今年は更なる充実のため、低学年向けの施設の拡充に着手している。受験を検討する保護者にとって嬉しいニュースは、これにより幼稚園の定員が24名増え、96名となることだろう。人気校として毎年高倍率となるイオラニで、24名の定員増は大きなチャンスだ。

具体的に増設されるのは、教室、ラボ、スタジオ。
5つの建物内に10の教室ができ、教室の面積は1人の生徒あたり従来の2倍となる。これによって個人でもグループでも勉強しやすい環境となる。
それぞれの教室は、中央の自然を活かしたプレイグラウンドに向かってオープンに設計され、教室内にもツリーハウスや庭を設置するなど、自然と人間が作り上げる施設が共存する形を目指す。

緑あふれる学習環境

教室以外にも、新しく2つの建物が建設され、ハイテクサイエンスラボ、英語と算数の選抜生徒のためのワークショップスペース、ダンスと音楽のスタジオ、テクノロジー・センターなどが作られる。これらの新校舎は2018年度の新学期(8月)からオープンする。

校舎が大きくなり、定員も増えるが、イオラニの小さなコミュニティとしての空気感は変わらない。幼稚園では教員1人に生徒12人、1年生では教員1人に生徒16人の少人数制が保たれる。
「One Team(ワンチーム)」を合言葉に、互いを支えあい、目標を達成して超えてゆくために共に努力する校風は、これからも受け継がれてゆく。