ハワイの銀行大手、First Hawaiian Bank、Bank of Hawaii、Central Pacific Bankは好調な業績で第3四半期を終えた。
- ハワイの銀行大手3行の2017年第3四半期の業績はどこも好調
- ハワイ州の好調な経済の影響が大きい
3行の今期の業績比較
First Hawaiian Bank | Bank of Hawaii | Central Pacific Bank | |
---|---|---|---|
当期純利益 | $5840万 ($5320万から9.6%上昇) |
$4590万 ($4350万から5.5%上昇),$1.08 a share |
$1180万 ($1150万から3%上昇) |
融資 | $12.1億(6.6%上昇) | 過去最高額$9.57億(10.1%上昇) | $3.64億(5.7%上昇) |
預金 | $17.6億(3.7%上昇) | 過去最高額$15.05億(9%上昇) | $4.93億(9%上昇) |
資産 | $20.6億(3.4%上昇) | 過去最高額$17.27億(7.8%上昇) | – |
比較対象は前年同期。
各行に関するコメント・分析
First Hawaiian Bank
2016年8月4日に株式を公開して上場会社となって1年を迎え、利益を大きく伸ばした。四半期配当は1株あたり22セントを保った。以前はパリに拠点を置くBNP Paribasが100%の株式を保有していたが、法規制遵守と資金確保のために一部を売却した。IPOによって$5億5780万の資金を得、現在BNP Paribasは62%株を保有している。
Bank of Hawaii
融資、預金、資産ともに、同行での過去最高額を記録し、期待通りの伸びとなった。融資に関しては好調なハワイ経済の影響を受けている。商業融資は$3.5億から$3.7億へ、個人融資は$5.2億から$5.8億へと増加した。特に個人向けの小口融資は、賦払い貸し付け、住宅、車などが堅調に伸び、失業率が過去最低を記録しているハワイの状況からも、しばらくはこのまま力強い成長を期待できる。一方で、土地・建物担保付資金の貸付による収益が半分になったことで、サービス手数料などによる非資金利益は約11%減少した。住宅融資の金利がこの1年で上がり、借り換えが減少したことが影響した。
Central Pacific Bank
融資は住宅関連に力を入れ、アメリカ本土での活動の制限を続けている事が功を奏した。預金とハワイでのローン業務の成長、不良資産の大幅な減少が純利益の増加につながった。ハワイでのローン業務は前期と比較して8.5%伸びたが、本土では14%下落した。Central Pacific Bankは2008-2009年の景気後退で痛手を被って以降、本土の不動産関連業務は大幅に控えている。2007年には本土顧客への融資は全体の約3割を占めていたが、現在は約1割まで減少した。また、2010年のカリフォルニア州の不動産下落時には$4億9600万まで膨れ上がった不良債権だが、現在は$600万まで減少した。
(ホノルル・スター・アドバタイザーより引用)
※最大手のFirst Hawaiian Bankの日本営業部シニアバイスプレジデントに、日本人向け融資についてお聞きしました。記事はこちら。
コメント
富裕層を多く顧客に持つFHBが王者の貫禄でトップを維持していますが、BoHも中間層を中心にだいぶ
顧客獲得をして差を詰めてきているようですね。それにしてもFHBの大株主がフランス金融大手のBNPパリバとは・・・ 興味津々です。ーBubble Age
上記の3行は日本人の利用も多いですが、どこも安定しているようで安心ですね。ーユーコ
Bank of Hawaiiの融資、預金、資産の過去最高額は凄いですね。通年レポートが楽しみです。 ーKID