公立学校から大学進学を目指す生徒の一助となるべく、ハワイ州は公立高校でAPクラスの増設を支援している。
- これまで授業についていく事が困難な生徒の学力向上に注力してきた公立高校で、優秀な生徒を伸ばそうという動き
- 公立高校でも大学進学希望の生徒のための教育機会を整えることで、教育における経済格差をなくす
APクラスとは
Advance Placementの略であり、アメリカとカナダでCollege Boardによって運営されているプログラム。大学レベルのカリキュラムと試験を高校生に提供する。APクラスは、AP試験への準備と位置付けられる。AP試験で一定成績成績以上を収めると、アメリカの大学で該当する授業の単位を取得することができる。カリキュラムは専門家によって作成され、College Boardが承認する。試験は5段階で評価される。5:Extremely Well Qualified(非常に良い・大学の単位に相当する)、4:Well Qualified(良い・大学の単位に相当する)、3:Qualified(可・大学の単位に相当する)、2:Possibly Qualified(大学の単位に相当する可能性がある)、1:No Recommendation(推薦しない)。大学によって異なるが、3か4以上の評価があれば単位に変換できる。数学、言語、歴史、科学、アートなどの分野があり、38の教科がある。
ハワイの状況
昨年、6,599人のハワイ州の公立高校の生徒が1つ以上のAP試験を受けた。これはその前年よりも11%高い。そして3-5のスコアで試験を通った生徒は4,178人で15%増加した。ハワイ州の教育省によると、オアフ島で21校、マウイ島で6校、ハワイ島で9校、カウアイ島で3校がAPクラスを提供している。学校によって教科は異なる。詳細はこちら。
難易度の高い授業や試験で成功することで自信がつく、高校でAP試験をパスすることで、大学での金銭的・時間的負担を軽減するなどのメリットが挙げられる一方、APプログラムを導入するだけで教育の質が上がることはない、生徒に過度なストレスを与えるなどの批判もある。
(ホノルル・スター・アドバタイザーより引用)
コメント
私立高校が積極的に最新の教育やトレンドを取り入れて、APやIBもクラスもどんどん増えている中、古今東西ボトムアップに注力しがちな公立高校が、優秀な生徒を増やし、伸ばす取り組みは親御さん達にとって心強いですね。ーBubble Age
ハワイの公立学校の進歩がめざましいですね。ーユーコ
3-5のスコアで試験をパスした生徒が15%増加というのは凄い結果ですね。ーKID