ハワイのスラック・キー・ギタリスト&ボーカリストのGabby Pahinui(ギャビー・パヒヌイ)氏をご存知だろうか。スラック・キー・ギターはハワイで発明されたギターの奏法で、通常とは異なる弦の設定によって弦を押さえずとも長和音となり、多くはそれをピックを使わず指で弾く。弦は比較的緩めに張られる事が多く、深く穏やかな音となる事が特徴だ。現代ではスラック・キー・ギターの名前を知らずとも、音を聞けば誰しもがハワイアンミュージックを連想するほど定着しているが、その礎を築いたのはPahinui氏。氏はハワイアンミュージックに初めてスラック・キー・ギターを取り入れた曲をレコードとして発売し、当時のハワイのミュージシャンに多大な影響を与えた。
ハワイ、ワイマナロではハワイアン・レジェンドの1人、Gabby Pahinui氏を記念したイベントが開催されており、ついに今年第10回を迎える。「第10回ギャビー・パヒヌイ・ワイマナロ・カニカピラ」は5月13日(土)午前9:00から午後6:00まで、ワイマナロ・ビーチパークにて開催予定だ。
Pahinui氏は50年代、家族と共にミュージシャンの集まる地域、ワイマナロに住まいを移した。自宅には毎週末Pahinui氏を「ザ・マスター」と慕うミュージシャンとファンが集い、金曜の夜中から月曜の朝までジャム・セッションが行われた。時には100人を超える人々が集まり、参加者の中には現在著名なミュージシャンとなっている者も少なくない。
また、会場のワイマナロ・ビーチパークには、前ホノルルFasi市長より「Gabby Pahinui」の名前で捧げられたパビリオンもあり、現在でもワイマナロのコミュニティには、ハワイアンミュージックとスラック・キー・ギターにおいて重要な役割を担っているという自負がある。
古き日々にPahinui氏宅に集ったように、毎年当イベントには多くのミュージシャンが集まり、ユニークなハワイアンミュージックを楽しみ、受け継ぎ、 Gabby Pahinui氏の偉業を称える。 今年も150人以上ものハワイのベストミュージシャンとフラダンサーが参加する。
その他、教育・情報ブース、音楽のワークショップ、カルチャーデモンストレーションや展示、ハワイアンロミロミマッサージ、運動選手やコミュニティグループを支援するフードブース、クラフトベンダーなども出展。嬉しいことにイベントは入場無料だ。
イベントでは毎年異なる色の記念Tシャツを販売しており、イベント当日、またはGABBY PAHINUIにて購入可能。イベントはTシャツ購入料金により支えられていているため、ぜひご協力を。
イベントタイトルの「kani ka pila(カニカピラ)」はハワイ語で「play music」、音楽を演奏する事。5月13日はGabby Pahinui氏を記念してWaimanaloで音楽を楽しもう。